近年、eスポーツと協賛企業の関係が深まってきています。
そこで、【企業がどれだけ参入して来ているのか】【企業側のメリット・デメリット】について触れていきたいと思います。
本記事はインターン生が作成しました
弊社では9月末から10月序盤にかけてインターンシップを行い、その一環としてeスポーツに関する記事をインターン生に書いていただきました。
esports DOGAやYouTubeを通してメディアに力を入れている弊社に来ていただくのですから、今回は執筆を通じてeスポーツに関心を持ってほしい、かつ自分の記事が世に出る経験をしてほしい、という思いから作成していただきました。
第6回は、eスポーツのゲーミングチームへ協賛している企業について書いた記事を見ていきたいと思います。
資金源の開拓

eスポーツはゲームで遊ぶことだけではなく、観戦する楽しみがあります。年々大会への参加者や視聴者が増え、エンターテインメント産業として成長しています。
近年、日本では複数の企業がeスポーツ業界からスポンサー収入、チケット販売収入、テレビ放映権料、ネット配信権料といった新たな収益源を開拓しています。
協賛している企業の傾向
- 自動車メーカー
- 飲料メーカー
- 食品メーカー
- アパレルメーカー
- 半導体メーカー
- 製薬メーカー
- ゲーミングPCメーカー
- スマホメーカー
- IT企業 など
スポンサー企業とスポンサード

eスポーツチームやeスポーツに関連する団体、eスポーツの大型大会などにスポンサー企業がついています。ここではどのようなスポンサー企業がいるのかを紹介します。
Team Liquid:Honda、Monster Energy
海外のeスポーツチーム「Team Liquid」のスポンサーとして、飲料メーカーのモンスターエナジー、日本企業からはHondaがスポンサーをしています。
Hondaは海外展開も行っている企業なので、海外チームのスポンサードは効果的だと思います。
JeSU(一般社団法人日本eスポーツ連合):BEAMS、au、サントリー、LAWSON、マウスコンピューター
JeSUは主にeスポーツの普及のため活動する団体で、大会の認定、関係各所との連携、eスポーツ選手の育成や支援などを行っています。「東アジアeスポーツチャンピオンシップ」や「Japan University eSPORTS Championship」などに携わっています。
活動の幅を広げるために今でもスポンサーを募集しており、現在は5社がスポンサーをしています。

RAGE:SHARP、AQUOS、Red Bull、BEAMS
株式会社CyberZが主催する大型大会です。年に4回開催されています。
開催頻度が多く視聴者も多いため、広告として大きい効果が期待できます。
BEAMSは衣装制作にも携わっています。

STAGE:0:日本コカ・コーラ、ロート製薬、KIOXIA、GALLERIA
高校生のみ参加可能な大型大会です。
トップスポンサーに日本コカ・コーラ、ゴールドスポンサーにロート製薬、KIOXIA、GALLERIAの3社がついています。
スポンサーの他に、メディアパートナーや大会をサポートしてくれる多くの企業が携わっています。

全国高校eスポーツ選手権:日清食品、DENSO、ソニーミュージック、GATSBY、KITKAT
こちらも高校生のみ参加可能な大型大会で、14社がスポンサーをしています。
GATSBYやKITKATなど、企業名ではなく商品ブランドを用いてスポンサーをしています。
視聴者も商品名のほうがわかりやすく、印象にも残りやすいはずです。効果的だと思います。
協賛する企業のメリットとは

eスポーツは若者とつながるための新たなマーケティングツールになっています。
eスポーツゲームを遊び、観戦している多くの人は10代から20代です。
若者層へリーチできることに企業側も目につけています。
スポンサー企業の戦略
企業ロゴや企業キャラクターを大会の会場や配信に載せる、参加させることで、企業のイメージアップを見込めます。
また現地で商品サンプルを渡すことができるため、飲料メーカーや食品メーカーは大会スポンサーとして相性が良いです。Red Bullやカップラーメンの日清食品などはeスポーツ大会に早い時期からスポンサーとして参入していました。
カップラーメンとeスポーツ
ゲーム中はゲームに集中するために食事を手早く済ませたいですよね。
カップラーメンは短時間で食べられて、ゲームをすぐに再開できます。
また世界中のゲーマーから好まれており、eスポーツと非常に相性が良いです。
海外に向けた展開
様々なスポーツが海外で人気です。eスポーツも同じく人気で、多くのチームやプレイヤーが存在します。そのためスポンサーになれば、eスポーツをきっかけに海外に認知を高めることが期待出来ます。
スポンサー企業が強豪選手をサポート

ブランド認知や知名度アップを狙う場合、スポンサーとして見られる母数が大事です。
現在のeスポーツ大会は視聴者数も増えており、大会スポンサーになれば効果は大きいですが、近年では選手やチームのスポンサーになり、新たな視聴者層の獲得を狙う動きもあります。
未来の五輪を視野に
オリンピックにeスポーツが採用される可能性はゼロではありません。
採用された時に関わりを持つために先を見据えてスポンサーとなり、選手をサポートしているのではないかとも考えられます。
選手が自発的に商品宣伝
企業側が強制することなく、選手が自然とブランドや商品名をSNSや配信に出すことで、視聴者も自然と良いイメージを持つことができていると思います。
最後に
企業がeスポーツに関わるスポンサーとして新たな収益を挙げています。
「ロゴ」「キャラ」「サンプル」でアピールし、強豪選手や大会をサポートすることでeスポーツ市場も成長します。
ですがデメリットもあります。スポンサー先が将来どう転ぶかわからないリスクがあります。
ただ参入するのではなく、チームを精査し、プロがプロとして活躍できる場を作り、選手や市場を育てる必要もあると思います。
インターン担当からみた感想
スポンサーに注目してみると、こんなにも多くの企業が関わっていることに驚きます。国内で大型大会は他にも数多くありますが、協賛企業も増え、さらに新しい大型大会が開催されるとeスポーツシーンも盛り上がりますよね。今後の市場がどう動いていくのか、どう成長するのか、楽しみです!