全世界的に新型コロナの渦中にあった2020年上半期、esportsの賞金総額はどの様に変化しているのかを「THE ESPORTS OBSERVER」を参考にまとめた。
メジャータイトル賞金ランキング
総賞金額は前年度比40%ダウンしている。
各タイトルの状況
1位 Fortnite (約11.2億円)
当初からオンラインベースの大会が多かった為、ほとんど影響を受けていない。現時点でも頭一つ飛びぬけているが、他タイトルは今後の伸びが下半期に控えている大本命の大会次第であることを考慮すると、安定している「Fortnite」のトップは揺るがないだろう。
2位 Counter-Strike: Global Offensive (約7.7億円)
基本的にはオフライン大会の方が多かった「CS:GO」だが、Valveや大会運営などの迅速な対応によりオンライン大会へのスムーズな移行が出来たおかげで何とかなった。しかし、メジャー大会が下半期も開催されないと厳しいことになる。
3位 Dota2 (約5.7億円)
「CS:GO」と同様にこちらも迅速な対応によって、オンライン大会へスムーズな移行が出来た。しかし、「DOTA2」の年間賞金の大半を占める「The International」が今年開催されないと厳しい結果になりそうだ。
4位 Rainbow Six Siege (約4.4億円)
R6Sの最大のメジャー大会である「Six invitational」は毎年2月開催だったおかげで、間一髪コロナショックを回避する事に成功した。その為、現時点では比較的高順位である。しかし今後のメジャー大会に関しては見通しが立たない状況であり、更にチートの排除が上手くいかない為か、人口が減少傾向にあるので先行きはかなり不安である。
5位 League of Legends (約3.2億円)
「League of Legends」も他タイトルと同様に苦戦を強いられた。昨年は約1億円以上の規模であった「Mid-Season Invitational」の中止がかなり響いている。それでもオンライン大会の開催は比較的順調である。
上記の記事によると、中国が国内における国際的スポーツイベントを取りやめているそうだ。目玉イベントである今年の「The World Championship 」の舞台は上海なので、開催できるのかは非常に怪しい。
6位 PlayerUnknown’s Battlegrounds(PUBG) (約2.1億円)
メジャー大会が中止になるなど大打撃を受け、約1億円程賞金額は前年度よりも減少した。だがオンラインを通じた各地域でのプライベート大会や「PCS」の後押しもあり、大分盛り返してきている。下半期に世界大会が開催されるかは未だ不明。
7位 Hearthstone (約1.9億円)
大会の数は徐々に減ってきているが、「Hearthstone Battlegrounds」は徐々に盛り上がり始めている。
8位 Rocket League (約1.8億円)
公式もかなり力を入れ始めたが、それ以上にプライベート大会の熱量が「Rocket League」を支えることに大きく貢献している。
9位 Chess (約1.4億円)
Twitchやストリーマーを起点に、徐々にesports界隈でもオンライン大会が開かれる様になってきている。
個人的には一番注目していきたい。
10位 Call of Duty: Modern Warfare (約1.4億円)
新型コロナでオフライン大会が開催できない中でのスタートは災難だったが、何とかオンライン化の波に乗ることは出来た。また「Warzone」の勢いは凄まじく、今後がかなり期待される。
終わりに
今回のデータから読み取れたポイント
- 「オンライン大会への移行がスムーズか否か」が命運を分けた。
- プライベート大会の盛り上がりが大きく貢献。
- 全タイトルにおいてオフラインの世界大会は今後も難しそう。