これから流行る・大きな影響を与えるであろう、4つの要注目ゲームタイトル「Ninjala」「ROCKET ARENA」「ポケモンUNITE」「Hyper Scape」。現在のゲーム市場やesportsの状況を踏まえながら紹介する。
はじめに
ゲームの売上はもちろん、esportsやストリーマーなどゲームに関連した市場が急激に伸びている。
その中で「より面白く」「より競技性が高い」タイトルを押さえることは、ビジネスとしてもプレイヤーとしても価値あることだ。
そこで今回は、これから流行る・大きな影響を与えるであろう、4つの要注目「ゲームタイトル」を、現在のゲーム市場やesportsの状況を踏まえながら紹介する。
Ninjala(ニンジャラ)
概要
端的に言うと「忍者風アクション(物に化けたり、壁を走ったり)×近接バトル」である。勝敗はポイント制であり、敵プレイヤーを倒すことで得点できる。「ガム」がキーアイテムとなっており、武器や移動や拘束など様々な用途で使用できる。2020年6月25日に発売。
開発・発売
ガンホー・オンライン・エンターテイメント
ビジュアル面
ゲームにおけるビジュアル面は、スプラトゥーンを更に海外向けに寄せた様なモノになっている。
ゲームモード
ゲームモードは2種類あり、8人で行うバトルロイヤルと4v4のチーム戦だ。どちらもポイント制であり、よりポイントを多く稼いだ方が勝利となる。ポイントは敵プレイヤーを倒すと加点される。リスポーン有である。
カジュアル戦とレート戦の2パターンがある。
攻撃方法
敵の撃破方法は二つあり、単純にHPゲージを0にする「KO」と特殊技の使用や鍔迫り合いでの勝利など芸術点が高い「IPPON」だ。IPPONの方がポイントは高い。
武器(ガム)
使用できる武器(ガム)は多数存在しており、それぞれが違った能力や特徴を有している。ゲーム内では、フィールドに出現するドローンを破壊することで武器を強化できる(そのマッチ限り)。
フィールド
マップは現在は2つあり、共に高低差が激しく障害物が多い地形となっている。近日中に3つ目が解禁される。
プラットフォーム
Nintendo Switch
ビジネスモデル
基本無料で、スキンガチャとシーズンパス制度の課金である。また、ストーリーモードは別途で購入する必要がある。
所感
現状、恐ろしいぐらい日本ではあまり名前を聞かない。YouTubeやTwitchでも動画や配信がほとんどされていない。
ゲーム性を考えるともう少し伸びてもいいような気がする。ポテンシャルはある。あとはプロモーション次第か。
ビジュアルがあまりにも日本に受けなさそうな所が響いているのかもしれない。
ROCKET ARENA
概要
端的に言えば、「3v3のTPS×スマブラ」である。使用武器は驚異のALLロケットランチャー。つまり、相手をロケランで場外に吹き飛ばすという極めて単純なゲームコンセプトだ。
開発
First Strike Games
発売
Electronic Arts
ゲームモード
「ノックアウト」
場外に相手を吹き飛ばした数が多いチームが勝利。ポイント制であり、1ノックアウト1ポイントとなっている。リスポーン可能である。
「ロケットボール」
簡単に言うとTPS×スマブラ×ロケットリーグであり、ボールを相手のゴールに多く運んだ方が勝利というモノになっている。もちろんその間にロケットランチャーで妨害することも出来る。
「メガロケット」
空から降ってくるメガロケットという物をより多く確保した人が勝ちというモノである。メガロケットの着弾点のエリア占有率によって獲得の有無は判断される。いわゆる陣取りゲームの要素も持つ。
「トレジャーハント」
フィールドに落ちたコインや宝箱を多く集めたチームが勝ちというモノ。相手を倒して奪うことも可能。
カジュアルマッチとランクマッチの2種類がある。
攻撃詳細
KOは吹き飛ばすことにより判定される。HPゲージも存在するが、スマブラの様にダメージを食らえば、食らうほど吹き飛び易くなるというスタイルを採用している。因みに一定時間ダメージを食らわなければ、自動回復していく。
キャラクター
使用できるキャラクターは10種類。それぞれが異なる特徴のロケットランチャーとアビリティを有している。
フィールド
高低差やギミックが豊富な10種類のマップがフィールドとなっている。
プラットフォーム
「Origin」「Steam」「PS4」「Xbox」
クロスプレイ対応も視野に入れている。
PC動作環境
ビジネスモデル
近年主流になっているシーズンパス制度であり、限定スキンなどで儲ける。また本体自体も有料で、スタンダートパックは3,100円、ミシックエディションは4,300円。
その他
練習用のマップ
意外と練習用のマップの良し悪しが最近ゲームの評価に関わってきている。特に「VALORANT」は練習用のマップの汎用性の高さを評価されている。
カスタムマッチ
ROCKET ARENAはカスタムマッチが可能である。プライベートで大会を簡単に開催できることはシーンの盛り上がりにも通ずるため、非常に重要な要素だ。
所感
キャラクターデザインは典型的な海外作画であり、日本人が手を付けやすいかと言えば微妙。
ただ、爽快感という点では「Ninjala」の上を行くと考えている。よく考えて欲しい。ロケットランチャーをゲーム上で使用することはとても快感である。だが今までの多くのゲームでは、装填の遅さ、弾数の少なさ、爆音などの理由でメインウェポンとして採用されることは少なかった。それを何の気兼ねも無く、バカスカ撃てるのは快感以外の何物でもないことではないだろうか。
ポケモンUNITE
概要
端的に言うとポケモン版のMOBAである。5人で1チームを作って対戦し、相手の陣地にあるゴールに多く得点した方が勝利となる。NPCである野生のポケモンを倒し、ゲットしたモンスターボールを相手のゴールに運んだら得点となる。
開発
株式会社ポケモン、TiMi Studios
発売
不明
特徴
基本的には従来のMOBAと変わらないが、最大の特徴はポケモンの強みである、「進化」と「豊富な技構成」だ。野生のポケモンを倒すごとにレベルがあがり、進化や技を覚えることが出来る。こうしたレベリングや技構成を駆使して戦うところに大きな戦略性がありそうだ。
プラットフォーム
「Nintendo Switch」「Android」「iOS」
クロスプレイとなる可能性もある。
上記の動画にもある様に、デモプレイの完成度の高さから配信開始はかなり早いだろうと予想できる。
ビジネスモデル
基本プレイ無料である。ゲーム内課金はあり。詳細は現在不明だが、従来のMOBAの特徴を参考にすると、スキンや使用できるキャラクターのアンロック解除と思われる。
所感
MOBAについて
日本でMOBAはあまり定着していない。世界で大人気の「League of Legends」や「Dota2」も日本では非常にマイナーだ。ゲームタイトルはもちろん、MOBAというジャンル自体知らない人が多い。
しかし、流行らないとは言えない。いくら定着していないMOBAとは言え、天下のポケモンブランドでゴリ押しすればどうにかなるかもしれないからだ。また、多くの人はMOBAを食わず嫌いしている節があるので、これを機にMOBAに触れることでMOBA需要を高められるかもしれない。
ただ、どうなるかは配信開始されるまでは読めない。
賛否両論分かれた意見
今回公開された動画は異例の賛否両論であった。この中でもネガティブな意見の理由は主に二つ。
一つは、特に「League of Legends」におけるプレイヤーの民度が非常に低いイメージがありMOBAの印象が非常に悪いからだ。その為、年齢が低い層も関心があるポケモンにそうした文化を持ち込んで欲しくないという意見が多く上がっている。親はそのあたり特に敏感なのだろう。だが、今のポケモンのレート戦も中々に民度が低いことを忘れてはならない。
もう一つ。個人的にはこちらの影響の方が強い印象がある。それは多くの視聴者が今回の配信で、過去作「ダイヤモンド&パール」のリメイクの発表がされると期待していたからだ。つまり、期待を裏切られたから低評価という訳だ。
Hyper Scape
概要
開発
不明
発売
Ubisoft
特徴
内容は一切不明。分かるのはUBIがバトルロワイアルゲームを開発しているということ。そしてタイトルが「Hyper Scape」であること。そして「Twitch」との連動機能があることのみだ。上記のサイトも謎が多い。恐らくゲームの世界観の説明だろう。そこから推測できるのは、科学が発展した近未来が舞台になっているということだけだ。
詳細のアナウンスは日本時間2020年7月3日未明だ。これは要注目だ。バトルロワイアルのヒットタイトル数の多さ、esportsとの親和性の高さを考えると非常に楽しみだ。
ただレインボーシックスシージの現状を考えると、チートや民度の面では不安が残る。
終わり
今回取り上げたタイトルは、いずれも面白い要素と競技性の高さを有している。
流行るかどうかは神のみぞ知るところだが、確実にその「ポテンシャル」は秘めている。
要注目だ。