「PUBG アップデート7.2」は、今後の「PUBG」を変えかねない重要なモノだ。
今回は特に重要な「ランクマッチ」、「BOT導入」、「M416の弱体化」を中心にその「狙い」と「影響」に迫ってみた。
はじめに
2020年5月13日、「PUBG アップデート 7.2」が発表された。
何気なく発表されたこのアップデートが、実はPUBGの今後の命運を左右するモノであった。
今回は特に重要な3つの要素を中心に話を進めていく。
- ランクマッチの設置
- BOT導入
- M416の弱体化
ランクマッチの設置
ランクマッチとは?
- ゲームプレイの勝敗や成績に応じて、ポイントが割り振られる。
- 所持しているポイント数によってランク分けがされる。
- ゲームは近いランク帯の者同士がマッチングする様にされる。
概要
重要な要素(マッチング)
- SQUADモードのみ
- 最大参加者64人
- botは登場しない
- チーム間のランクが10段階以上の開きがあってはいけない
- マッチ中or待機中に離脱するとペナルティが発生
重要な要素(ルール)
- マップはErangel、Miramar、Sanhokの中からランダム
- レッドゾーンが存在しない
- スポーンやブルーゾーンなどが独自の調整をされている。
ランクマッチ設置の意図
競争によって活気を取り戻す!!
上記の重要要素を考えると「esportsモード」に近い設定がされることは間違いない。
より多くのプレイヤーがesportsに触れやすい環境になり、競技としてのレベルの上昇やランクを意識した技能の研鑽を目的としている。
つまりは、競争によりプレイヤーの上達意識を掻き立て、ゲーム全体を盛り上げようということだ。
懸念点
SOLOの需要
現在人気の「Apex Legends」や「VALORANT」に「PUBG」が勝っている点はなんだ?
「一人でも楽しめる点」ではないのか。
「知り合いにゲーマーがいない人」や「腕に自信がない人」には恰好の遊び場なのだ。
また、野良でSQUADに入るのは勇気がいる。募集をかけてSQUADを組むのはもっと勇気と手間がいる。
「SOLO」はボッチにとっては大切な場所なのだ。
それなのにも関わらず、ランクマッチがSQUADにしか導入されないのはSOLO専門の人からしたら不満に思うのは間違いない。
ランクマッチを導入するならば、「SOLO」、「DUO」、「SQUAD」の全てに実装する必要があると感じる。
民度の悪化を阻止せよ!!
「Apex Legends」のランクマッチを知っているだろうか?
高ランク帯はチーターの巣窟で、途中離脱のオンパレード、暴言の雨あられ。
悲惨なものだ。
こうはならない為にも対策は必要だ。
特に「PUBG」のプレイヤー減少はチーターの増加を止められなかったことにあるのだから。
同じ轍を踏んではいけない。
以下の二点においては対策がされるので、ひとまず安心だ。
- チーム間のランクが10段階以上の開きがあってはいけない
- マッチ中or待機中に離脱するとペナルティが発生
BOT導入
BOTとは?
ボット(Bot)とは、FPSやMMORPGなどで使われるAIプレイヤーのことである。ロボットの略称。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88_(%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0)
概要
重要な要素
- ノーマルマッチのみ出現
- BOTの比率はマッチプール状況orプレイヤーの実力で変化する
- BOTはリーン、ジャンプ、レッジグラブ、投擲武器の使用を出来ない(※今後追加予定)
bot導入の意図
初心者&初級者も楽しめるゲーム作り
今回のアップデートの一番の目的は、「新規プレイヤーの確保」だ。
現状、新規はよっぽどのFPS歴がない限り「ドン勝」は出来ない。初心者はそれどころか1キルすら難しい。
何故ならPUBGのプレイヤー層は基本的に歴戦の猛者ばかりだからだ。
彼らと新規がマッチングしては、ゲームの楽しさを味わえずに蹂躙されてしまう。
戦い方を学ぶ前に狩られてしまうのだ。これでは面白いと思える訳がない。
プレイヤーは去っていくのみだ。
「初心者や初級者にも勝利の喜びを」ってことが今回の動機だろう。
プレイヤー数の減少を食い止める為に!!
公式は言及していなかったが、間違いなく「プレイヤー数の減少」も要因の一つだ。
日本で「FPP」はまずマッチングしない。してもかなり時間がかかる。また、「TPP」においても、「Erangel」、「Miramar」はなかなかマッチングしない。
その為、PCの時刻を変更しなくては満足にゲームすらできないのだ。
プレイヤーがそれ程までいないのだ。
つまり、超過疎化しているのだ。
ゲームが出来ないよりは、多少のbotに目をつむってでもマッチング率を上げたいということだろう。
懸念点
既存のプレイヤーのモチベーションを下げかねない
かつて「Fortnite」もBOTの導入を行った。
その時は多くのストリーマーも声をあげる程にかなりの不評を買ってしまった。
既存のプレイヤー達は、「対人で勝った時ほどの喜びを得られない」ことを酷く気にしているようだ。」
「対人で勝った時ほどの喜びを得られない」とは言え、現状の初心者を狩るような状況では、本質的にはBOTを倒すのとほとんど変わらない気がするのだが・・・・
しかし、これでは既存の層が離れていってしまう。
そんな既存の層も離さない為にも「BOT」を導入する「ノーマルマッチ」とは別に「ランクマッチ」の導入なのだろう。
既存のプレイヤー達はより競い合う環境である「ランクマッチ」に移行させて、「初心者&初級者」の慣れや実践的な練習をする場所として「ノーマルマッチ」を残すということだ。
M416の弱体化
概要
- リロード時間の増加(M16A4、SCAR-Lも含まれる)
- 弾速が880 m/sから780 m/sに減少
- 基本ダメージが1減少 (41→40)
- ダメージ減衰率の距離基準が60m – 450mから50m – 350mに変更
M416の弱体化の意図
まず、プレイヤーがマップに降り立って思うことは「【M416】を拾いたい。」だ。
これはesportsでも言えることだ。基本的にM416&miniもしくは、M416&SLRの組み合わせがほとんどだ。AR&DMRの組み合わせがスタンダードとなっている。
それほど強すぎるのだ。
「武器が数ある中で、これだけしか使われないのは如何なものだろうか?」ということでの決断だ。
懸念点
効果的なのか!?
多少のダメージ量と弾速の変化では、正直そんなに変わらないだろう。
真にM416の強みは「使用できるアタッチメントの多さ」と「リコイル制御が簡単なところ」なのだから。
現状基本的に使われない「SG」、「SMG」、「ハンドガン」を強化する方が優先すべきという意見も多い。
とは言え、リアル志向の強いPUBGでは、武器の調整は非常に難しい・・・
プレイヤーの反応
日本
特にBOTの導入に批判的な意見が多い。
- 対人で勝った時ほどの喜びを得られない
- BOT相手では上手くならない
海外
特にM416の弱体化に批判的だ。
- 現状のバランスで問題ない
- 弱体化よりも強化を優先すべき
「チームデスマッチ」や今回の「ランクマッチ」など、少し手を広げすぎでは?なども意見もある。
筆者の意見
個人的にはPUBGに活気が戻って欲しいという思いが強いので、概ね賛成だ。
ただ、「ランクマッチ」は「SOLO」や「DUO」にも追加して欲しい。
終わりに
2020年5月15日(金)14時から、今回のアップデート環境をテストサーバーでプレイ可能となっている。
いち早く体験したい奴は急げ!!!!