最近、日本国内でもeスポーツが注目され始め、様々な有名企業がプロゲーミングチームのスポンサーに付くようになりました。
また人気配信者への案件依頼や大会企画などにより、年々知名度は増加し続けています。
そんな中、今回はeスポーツのプロゲーマーの収入について調べてみました。
本記事はインターン生が作成しました
弊社では9月末から10月序盤にかけてインターンシップを行い、その一環としてeスポーツに関する記事をインターン生に書いていただきました。
esports DOGAやYouTubeを通してメディアに力を入れている弊社に来ていただくのですから、今回は執筆を通じてeスポーツに関心を持ってほしい、かつ自分の記事が世に出る経験をしてほしい、という思いから作成していただきました。
第2回は、eスポーツプロゲーマーの収入について書いた記事を見ていきたいと思います。
プロゲーマーの収入源
プロゲーマーは基本的にプロチームに所属しているため、プロチームの収入源も含めて見てみましょう。
賞金
やはり、プロゲーマーの収入源といえば大会の賞金です。
ただし賞金すべてがプロゲーマー個人に入るというわけではなく、所属チームからいくらか差し引かれて支払われるケースもあります。各チームとの契約内容によって変わります。
スポンサー料
プロチームやプロゲーマーは、スポンサー料と引き換えにスポンサーの商品やサービスを紹介します。
動画収入
プロゲーマーの多くはストリーマー(配信者)としても活動しています。
そのため、YouTubeやTwichなどの動画配信プラットフォームで動画投稿やゲーム配信を行っています。
収入源としては、動画広告や投げ銭などがあります。視聴者数が多いほど収入金額は上がりやすい傾向にあります。
企業からの案件依頼
スポンサー企業やその他企業などが、プロチームやプロゲーマーに対し商品の紹介をしてほしいと依頼することがあります。
トップクラスのプロチームやストリーマーになると、1件で数百万円になるほどの高額な案件依頼もあると思われます。
物販
プロチームのグッズやプロゲーマーモデルPCなど、物販による収入もあります。
eスポーツ大会の賞金
ここで、eスポーツ大会の賞金に着目してプロゲーマーの収入について考えます。
日本の大会賞金に対する法的課題
はじめに、プロゲーマーの収入源の一つである賞金の法的課題について触れます。
今まで日本では、ゲーム大会の賞金は景品表示法に抵触する可能性があるという法的課題がありました。そのため、日本では高額な賞金設定をすることはできないと考えられてきました。
しかし、JeSU(一般社団法人日本eスポーツ連合)が2019年に消費者庁に問い合わせたところ、消費者庁は「景品表示法第4条の規定の適用対象にならないものと考えられる。」と回答し、法的課題は解消されました。
日本と海外のプロゲーマーの獲得賞金額による収入
次に、日本と海外のプロゲーマーの獲得賞金額による収入をeスポーツ大会の最高賞金額を参考に見てみましょう。
日本
最高賞金額の大会:PUBG MOBILE「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE SEASON 1」(2021年)
総額:3億円
優勝賞金:5,500万円
海外
最高賞金額の大会:Dota2「The International 10」(2021年)
総額:約44億円 (約4,000万ドル)
優勝賞金:約20億 (約1,820万ドル)
上記のPUBGとDota2の最高賞金額を比べると日本は海外よりも賞金額が低いことがわかります。
世界規模で開かれる大会は頻繁に賞金総額が億を超えていますが、日本だけで見るとそうではないため、日本のプロゲーマーの獲得賞金額は世界よりも低いと考えられます。
この日本と海外の獲得賞金額の原因には、日本の市場規模や法的課題の差が現れています。
しかし、近年の市場規模の拡大や法的課題の解消により、今後の日本の大会賞金額はもっと増えるかもしれません。
最後に
今回は、プロゲーマーの収入源や日本と世界の賞金額の比較を見ていきました。
日本のeスポーツはまだ発展途上ですが、既に国内で総額3億円の大会が開催されていることには驚いた方も多いのではないでしょうか。
今後さらに日本のeスポーツが盛り上がってほしいですね。
インターン担当からみた感想
プロゲーマーの収入は賞金で補おうとすると安定しないとはよく耳にします。
数億単位の大会が日本でも多く開催されれば、賞金を狙う価値は上がりますよね。
賞金額を上げるためには大会規模の拡大が必要だと思いますが、その課題をクリアできれば、視聴者数の上昇 → スポンサー価値の上昇 → 市場の拡大 → 競技シーンに金銭的余裕が生まれ、様々な課題がさらに解決できるようになると思います。
そうなったときには、他のスポーツシーンと同じ市場規模まで拡大するかもしれません。
現在プロゲーマーやストリーマーにとっては、企業案件の方が安定しているかもしれませんが、今後の変化に注目していきたいですね!