クラウドゲームが再燃!!Project xCloudが覇権を握る!?

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今回は技術面とサービス面の両方で優れていると評判の「Project xCloud」を中心に、2020年におけるクラウドゲームの動向に迫った。

はじめに

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2019年に登場し、あわやコンシューマー機の需要を食うのではないかと言われた「クラウドゲーム」だが、残念ながら伸びることはなかった。大きな原因としては「技術的な問題(入力遅延や画質の悪さ)」「サービス的問題(イメージしづらい)」の2つが挙げられる。

しかし今、この2つの問題を乗り越え「クラウドゲーム」が再び盛り上がりを見せている。

Stadia

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「Google」が運営する「クラウドゲームサービス」であり、昨年の「クラウドゲーム」の盛り上がりの中心的存在であった。勢いは失ったが、新規タイトルを充実させることで立て直しを図っている。

対応機種

  • PC
  • Google Pixel
  • Samsung、OnePlus、Razer、Asusのサポートがされているスマートフォン
  • Chrome OSタブレット

今後、Android全般に対応できるように進める予定である。

対応タイトル

Hitman_3
  • Assassin’s Creed Valhalla (リリース当日予定)
  • Borderlands 3
  • Dead by Daylight
  • Doom Eternal (リリース当日)
  • Far Cry 6 (リリース当日予定)
  • Hitman 3 (リリース当日予定)
  • NBA 2K21 (リリース当日予定)
  • Sekiro: Shadows Die Twice
  • Watch Dogs: Legion (リリース当日予定)

比較的新作タイトルが早く遊べるようになっている。2020年以降発売のタイトルでは、発売当日に遊べるタイトルも多い。タイトルのラインナップはオンライン対戦系よりはコンシューマータイトルのほうが多い。

価格

「クラウドゲームサービス」「ディスカウント」「毎月無料でいくつかのタイトルが遊べる」などの機能がついて月額1,100円である。

注意しなくてはならないのは、全てのゲームが無料で遊べる訳ではないことだ。むしろ多くは別途購入する必要がある。

あくまで一定の金額でゲームやり放題というものではなく、ゲームができる環境が使い放題となるサービスであることは念頭に置いたほうがいいだろう。

スペック

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カタログスペックでは4Kで60fpsが出るとされているが、ユーザーのインターネット環境に依存するため、基本的にはこのスペックには届かない。またタイトルごとに上限値は異なるらしい。

720pで60fps以上の数値を出すには、回線速度は10Mbps以上が必要である。

昨年からは特に技術面で変化した点はない。

総評

新規タイトルの充実を売りにしているが、肝心な「技術面」と「サービス面」での改善はなされていないように思える。

そして未だに日本でのサービスは開始されていない。あくまで欧米先行で日本でリリースしないとは言われていないが、評判を聞く限りしばらくおま国な気がする。

GeForce Now

対応機種

  • Windows PC
  • macOS
  • Android

iOSを除いた機器に対応している。恐らく対応している範囲は一番広い。

iOSが除外されている理由は後述する。

対応タイトル

apex
  • Hyper Scape
  • Apex Legends
  • Fortnite
  • DEATH STRANDING

基本無料のオンライン対戦は網羅してある印象であるが、新作は非常に少ない。

価格

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「クラウドゲームサービス」のみで月額1,800円。プレイしたいタイトルは各販売サイト(Steam、Epic Games Storeなど)で別途購入が必要だ。

このサービスは「ゲーミングPC」をレンタルする感覚に近い。15万円のゲーミングPCを買うのと、「GeForce Now」を約7年間契約するのとはほぼ同額である。こう考えると割りに合わない金額とは言えないだろう。

ただ、問題なくサクサクゲームを楽しむには十分な回線速度が必要だ。回線への投資を加味しておく必要がある。

スペック

最大で1080pの60fpsでプレイできる。

推奨最低回線速度は25Mbpsである。この速度の場合は720p 60fpsだ。

200mbpsの優先でプレイした時は、ほとんどラグは無かった。ある程度の回線速度であれば問題なくプレイできる。

モバイルルーターでプレイした時は、画質が非常に荒く、若干の入力遅延も発生している。

総評

ある程度のインターネット環境ならば問題なくプレイできる。性能は個人的に問題はないように感じる。ただ、料金が他社と比較して高い点、ゲームは別途購入が必要な点を考えると微妙である。

Project xCloud

対応機種

  • Android
  • Windows pc
  • Xbox One

「Apple」系のOSでなければほとんど対応している。

対応タイトル

cities
  • ARK : Survival Evolved
  • Cities:Skylines
  • Dead by Daylight
  • Minecraft
  • Fallout 76
  • NieR:Automata
  • PUBG
  • Devil May Cry 5
  • 鉄拳 7

今後「ドラゴンクエストXI」など「Xbox」に新規で対応するタイトルも遊べるようになる予定ではあるが、現状は海外タイトルが多い。

一部のPCタイトルがプレイできることは画期的である。

価格

coins

xCloudは「Xbox Games Pass Ultimate」加入者に無料で提供される。

「Xbox Games Pass Ultimate」の価格は月々1,100円。初月はなんと100円だ。

「クラウドゲームサービス」はもちろんのこと、タイトルの別途購入は要らず、この料金の中で100以上のゲームタイトルが遊べ、更に特定タイトルの「ディスカウント」「毎月数タイトル無料でダウンロード」できる特典も付いてくる。もちろんPS Plusのようなネットワーク機能もセットだ。

コスパは非常にいい。

スペック

Microsoft Project xCloud beta review (hands-on)
Xbox games on the go are hampered by one major issue

上記の記事では、推奨回線速度が7~10Mbpsと他社のクラウドゲームよりも環境を選ばずにプレイできるらしい。インターネットの多くの意見では少なくとも20Mbpsで快適にプレイできると言われている。

本当にこの環境でプレイができるとなれば、クラウドゲーミングでマイクロソフトは大きなリードを持つこととなるだろう。

リリース日

残念ながら、リリース初日である9月15日は日本でのサービス開始はされないようだ。

マイクロソフトのクラウドゲーミングサービス「Project xCloud」のベータが9月15日にローンチ ローンチ時点では日本は対象外に
2019年の時点では日本でもプレビューが2020年に開始する予定だった

総評

技術面とサービス面の両方で優れていると言える。技術面はリリースされるまで何とも言えないが、β版のレビューでは肯定的な意見が多い。

特に評価したいのはサービス面である。1,100円の価格の中に「クラウドゲームサービス」と「ゲームタイトルが定額で遊べる権利」が含まれているのは非常に魅力的である。

XBOX

また、他社よりも「クラウドゲームサービス」のイメージがしやすいのも個人的には評価できる。例えば「【Xbox】でプレイできるタイトルが、【Xbox】を持っていなくてもスマートフォンでプレイできる」といった具合に本質的な理解とは違っていても、提供されるサービスの形が分かりやすいのだ。「Project xCloud」の功績というよりは、ハード機器を作っていた会社がクラウドゲームサービスを展開するメリットと言えるだろう。

個人的には非常に期待できると思っている。

Appleの壁

Apple_logo

クラウドゲームでは、コンソールやPCのタイトルが、スマートフォンでできるように展開されている。

しかし、そのどれもが「Android」では対応しているのにも関わらず、「iOS」には対応していない。Project xCloudも当初は「iOS」展開も予定していたが、急遽取りやめになっている。

理由は「Apple」が頑なに「iOS」対応を拒否しているからだ。

表向きはクラウドサーバーやクラウドゲームサービス内で利用できるゲームの安全性を確保できないからとされている。

本音の部分では「App Store」のゲーム市場やクラウドでは無いがサブスクリプション制のゲームサービスである「Apple Arcade」が脅威に晒されるからだと言われている。

ここでも「Apple」プラットフォームの独占状態は問題視されている。

Xbox vs PlayStation

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「Project xCloud」など「Xbox」がサービスに力を入れていることに対して、最も影響を受けるのは「PlayStation」だろう。

その2つを比較してみる。

価格面

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「Xbox」が月額1,100円で提供する「Xbox Game Pass Ultimate」と同様の内容を「PlayStation」で楽しもうとする場合、「PlayStation Now」と「PlayStation Plus」の2つに加入しなくてはならない。

1か月の場合

  • 「Xbox Game Pass Ultimate」・・・初月100円、以降1,100円
  • 「PlayStation Now 1か月分」+「PlayStation Plus 1か月分」・・・1,180円 + 850円 = 2,030円

1ヶ月の場合は「Xbox Game Pass Ultimate」のほうが断然安い。

1年の場合

  • 「Xbox Game Pass Ultimate」・・・初月100円 + 以降11か月 × 1,100円 = 12,200円
  • 「PlayStation Now 1年分」+「PlayStation Plus 1年分」・・・6,980円 + 5,143円 = 12,123円

1年の場合は、僅かだが「PlayStation」のサービスのほうが安い。ほとんど差はないのだが。

対応機器

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Project xCloud

  • Android
  • Windows PC
  • Xbox One

PlayStation Now

  • PS4
  • Windows PC (ダウンロード機能は使えない)

対応機種の多さでは「Project xCloud」のほうが優れている。また、「PlayStation Now」は基本的にダウンロードしてプレイすることが多いが、そのダウンロード機能がPC版には無いことも微妙な点である。

サービス・性能面

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「Project xCloud」

  • 比較的高スペックな回線速度が無くても遊ぶことができるとされている。
  • 入力遅延や画質は問題視されていない。ただ、ローディングに多少時間がかかる模様。
  • 新規タイトルに力を入れており、PCタイトルもできることから、遊べるゲームの幅は広い。しかし、日本製のメジャータイトルは少ない。

「PlayStation Now」

  • 推奨回線速度は12Mbps以上とされているが、ハイスペックなタイトルでは画質が荒くなり、入力遅延が起きやすい。結局そのせいで、多くのユーザーはダウンロードしてプレイをしている。これでは「クラウドゲームサービス」の必要があるのかは疑問である。
  • 新規タイトルが少ない。PS3タイトルは多いものの、PS4のタイトルとなると新しくても1年前の作品になっている。またこうしたタイトルは「PlayStation Plus」のフリープレイや大幅なディスカウントの対象になった作品が多く、2つのプランに加入するメリットが少ない。
  • 「Project xCloud」よりも日本での知名度が高いタイトルは多く対応しているようだ。

結論

価格はほぼ互角であるが、サービスや性能で比較すると「Project xCloud」のほうが未来は明るいと言える。

実際のところはサービスが開始されないと分からないが・・・。

終わりに

今後もクラウドゲームには注目していきたい。

特に「Xbox Series X」と「PlayStation 5」の次世代ゲーム戦争において、クラウドゲームサービスは非常に大きな要素になるように思われる。

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